避妊パッチとは

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避妊パッチは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンを含んだ貼り薬で、99％以上の避妊効果が期待できる避妊方法です。
 
体にシールを貼り、週1回交換するだけという非常に簡単な方法ですが、低用量ピルやミレーナと変わらぬ避妊効果が得られます。
 
低用量ピル
 
ミレーナ
 
低用量ピルと同じように休薬期間があるので、最初の3週間は毎週同じ曜日にシールを貼り替え、4週目は貼らないでお休みします。
 
この4週目のお休み中に月経が起こる仕組みです。
 
世界では20年以上も使用されており、安全性が高く、避妊効果も十分に認められています。（国内未認可のため、重篤な副作用が出た場合に保障される副作用被害救済制度の適応外となります）
 
副作用被害救済制度についてはコチラ
 
 

費用

 
1か月5,000円（税込・診察費込）

避妊パッチの効果

 
排卵を抑える効果や、子宮内膜を薄くする効果により、一般的なピルと同様に高い確率で避妊できます。
 
また、排卵することによって生理前に調子が悪くなる「PMS：月経前症候群」「PMDD:月経前不快気分障害」や、月経困難症の改善効果が期待できます。
 
一般的なピルでは、どうしても飲み忘れや飲む時間のずれ、下痢や嘔吐により避妊効果が落ちるのですが、週に1回貼り変えるシールであれば、その心配がありません。
 

開始方法

 

生理初日スタート

 
生理開始から24時間以内に開始して下さい。追加の避妊法は不要です。
 

日曜スタート

 
生理開始から最初の日曜日にスタートする場合は、最初の7日間は別の避妊法を用いてください。
 

産後の使用

 
既に妊娠していないか確認した上でスタートしてください。最初の7日間は追加の避妊法を用いてください。
 
 

避妊パッチのデメリット

不正出血

 
少量の出血が続くことがあります。
 
継続していくうちに徐々に出血しなくなりますが、何か月も出血が続く場合には診察が必要です。
 

テープかぶれ

 
1週間同じ場所に貼り続けるため、テープかぶれが出る事があります。
 
貼り返る場合には、違う場所に貼るようにしてください。それでもかぶれてしまうようであれば、以下のような内服薬やミレーナを検討しましょう。
 
低用量ピル
ミニピル
ミレーナ
 

血栓症

 
低用量ピルと同様、血栓症のリスクがあります。
（リスクの高さは、低用量ピルと同等とする報告や、低用量ピルより2倍ほど高いとする報告があります）
 

癌のリスク

 
乳癌や子宮頸がんのリスクが少し上がる可能性がありますが、子宮体癌・大腸がん・卵巣がんのリスクは下げられる可能性があります。
 
乳癌や子宮頸がんに関しては、避妊パッチの使用に関わらず、定期的な検診を受けるようにしてください。
 
 

救済制度の除外

 
国内では承認されていない薬剤となるため、入院が必要になるほど重篤な副反応が出た場合に、医療費が保障される「副作用被害救済制度」の対象外です。
 
副作用被害救済制度についてはコチラ

避妊パッチが使えない方

・35歳以上で喫煙している方
 
・産後4週間以内の方（4週間以上経過してから開始する時は、最初の7日間は別の避妊法を用いてください）
（妊娠24週までの流産・中絶後はすぐに使用可能ですが、5日以上経過してから開始する場合は、最初の7日間は別の避妊法を用いてください）
 
・重度の肝機能障害のある方
 
・胆のう、胆管の疾患のある方
 
・授乳中の方
 
・血栓症の既往がある方、またはご家族が45歳未満で血栓症を発症した方
 
・乳癌の方
 
・前兆を伴う片頭痛のある方
 
・合併症のある糖尿病の方
 
・妊娠中、妊娠の可能性のある方
 
・アレルギーのある方
 
 

使用上の注意

パッチが剥がれた、部分的に剥がれた

 
・1日未満の場合は、再度新しいパッチを貼ってください。パッチの交換曜日は変更しません。避妊効果は落ちないので、追加の避妊方法は不要です。
 
・1日以上、もしくはどれくらいの期間か不明な場合は、新しいパッチを貼って、新しい4週間のサイクルを開始して下さい。最初の7日間は、追加の避妊法が必要です。
 
 

パッチの交換を忘れた

 
・1週目　1週目、つまり1日目に貼り忘れた場合、出来るだけ早くパッチを貼ってください。その日が、新しいパッチ交換曜日と、新しい「1日目」となります。その後7日間は、別の避妊法を用いてください。
 
・2週目、3週目　
　交換忘れが48時間以内であれば、直ちに新しいパッチを貼り、以降はいつも通りの曜日に交換して下さい。別の避妊法は不要です。
　交換忘れが48時間以上の場合は、妊娠を防げない可能性があるため、新しいパッチを貼って、新たに4週間のサイクルを始めてください。最初の7日間は別の避妊法を用いてください。
 
・4週目　パッチを外し忘れた場合は、気付いた時点で外してください。次の周期は、予定通り新しい周期を始めてください。別の避妊法は不要です。