不妊・妊活について
妊娠できるかどうか知りたい
1年間避妊をせずに妊娠しない場合は不妊症と言います。不妊症の原因はさまざまで、超音波検査、ホルモン検査、性感染症検査などが必要です。
超音波検査
子宮筋腫や卵巣腫瘍の有無について調べます。また、生理初日から計算して10~14日目頃であれば、排卵が近いかどうかをチェックすることも可能です。
ホルモン検査
卵巣を刺激するためのホルモンや甲状腺ホルモンなど、排卵・妊娠のために大切なホルモンの値を血液検査にて調べます。
生理中の採血がベストですが、生理不順などタイミングが合わない場合には、超音波検査で卵巣を調べたうえで採血できるか判断することも可能なので、ご相談ください。
性感染症検査
クラミジアは不妊症の原因となりますので、将来の妊娠を考えている方は、早めの検査をお勧めします。
おりものの増加や下腹部痛、不正出血で見つかることもありますが、全く無症状のことも多いので、しばらく検査を受けていない方は検査がお勧めです。
クラミジアについて
受診が難しい方には、クラミジア・淋菌を自宅で調べられる検査キットもご用意していますのでご利用ください。
性感染症自己検査キット
精液検査
不妊症の原因として、男性にも原因があることが50%ほどありますので、男性側の検査=精液検査も必要です。
費用: 6,000円(自費・診察費込)
※事前に検査用のカップをお渡しいたします。ご自宅などで精液を採取し、診察時間内にご持参ください。当日検査結果を説明いたします。
その他にお勧めの検査としては、次の感染症抗体検査があります。
風疹・麻疹・水痘・ムンプス抗体検査(血液検査)
妊娠中に感染すると、以下のように赤ちゃんに影響が出ることがあるため、妊娠前にワクチンを打つべきかどうか判断する検査です。
風疹
妊娠中に感染すると赤ちゃんが「先天性風疹症候群」になるリスクがあります。先天性風疹症候群では、以下のような症状が出ることがあります。
- 先天性心疾患
- 視力障害や難聴
- 脳症や知的障害
- 骨格異常、歯の異常
- 肝炎や血液障害
先天性風疹症候群は、感染した時期によって発症の程度が異なります。妊娠初期に感染した場合、重篤な症状を引き起こすことが多く、逆に妊娠後期に感染した場合、症状は軽度であることが多いとされています。
麻疹
妊娠初期に感染すると、流産や死産、先天性麻疹症候群などの重篤な合併症を引き起こすことがあります。また、妊娠後期に感染した場合、早産や低体重児などの合併症が発生することが報告されています。
先天性麻疹症候群は、妊娠初期に感染した場合に発生することが多く、以下のような症状を引き起こすことがあります。
- 脳炎や脳症、神経障害
- 先天性白内障、聴覚障害、心臓疾患、肺炎
- 肝機能障害
水痘
妊娠中に感染すると、赤ちゃんが「先天性水痘症候群」になるリスクがあります。先天性水痘症候群は、妊娠20週目以前に母親が感染した場合に最も重篤な症状が現れることが多く、以下のような症状を引き起こすことがあります。
- 皮膚疹や瘢痕の形成
- 神経障害や発育不全
- 眼炎、白内障、聴覚障害、心臓疾患、脳症、胎児水腫
ムンプス
妊娠初期に感染すると、流産や死産、先天性ムンプス症候群などの重篤な合併症が発生することが報告されています。
先天性ムンプス症候群は、妊娠初期に感染した場合に発生することが多く、以下のような症状を引き起こすことがあります。
- 眼炎、聴覚障害、心臓疾患、脳炎、脳膜炎、微小脳症
- 免疫抑制状態、白血球減少症、肝臓病変
上記の風疹・麻疹・水痘・ムンプスに関しては、採血の結果、抵抗力がなければワクチンの接種がお勧めです。ワクチン接種後2か月間は避妊が必要になるため、妊活の前に検査を受けましょう。
なかなか妊娠できない
上記の原因検査を踏まえて、内服薬での排卵誘発、タイミング療法、人工授精を行っています。
(体外受精に関しては、専門病院へご紹介させていただきます。)
当院で行っている検査については以下のページをご覧ください。
不妊治療について