東日本橋レディースクリニック

診察時間 10:00~13:00/15:00~20:00

HOME | 健康診断

健康診断で要精査

 
健康診断の結果で「要精密検査」が出た場合には、以下の項目が指摘されることがほとんどです。
 
それぞれの項目について説明してありますので、受診の際の参考にしてください。

子宮頸がん細胞診で要精査

 
結果用紙に「ASC-US」「LSIL」「HSIL」という文字があれば、いずれも「異形成」という状態が疑われます。
 
正常な組織がいきなり癌になる訳ではなく、異形成という段階を経て、何年もかけて癌になることがあります。
 
異形成は癌ではないのですが、中には癌に進んでいく可能性もあるため、精密検査が必要です。
 
HPVというウイルスの感染が子宮頸がんのリスクと考えられており、中でもリスクの高いHPVに感染している場合は、経過観察の間隔が短くなります。
 
 

ASC-US

「正常」と「異形成」の間に当たる状態で、リスクの高いHPVに感染しているかどうかを調べます。
 
HPVの検査は、子宮頸がん検診と同じ方法で、ブラシで子宮腟部を擦る検査となります。
 
HPVに感染していなければ、滅多に進行することはないので、1年後の再検査で大丈夫ですが、すでにHPVに感染している場合には、異形成の段階に進んでいる可能性があるため、コルポスコープという顕微鏡を使った精密検査が必要になります。
 
 
WEB予約からご予約の上、検査結果をお持ちの上、ご来院ください。
 

LSIL、HSIL

異形成が疑われます。
異形成は「軽度」「中等度」「高度」の3段階に分かれる為、コルポスコープという顕微鏡で見ながら組織を採取し、どの段階なのかを調べます。
 
出血していない時に、WEB予約からご予約の上、検査結果をお持ちになってご来院ください。
 
 
上記のようにコルポスコープという顕微鏡を使って精密検査を行った結果の多くは、下記に説明するような「異形成」という診断が付きます。
 
 
 

軽度異形成

60%の方は1~2年以内に自然に良くなり、10%の方が中等度異形成に進みます。(20代の方であれば90%は自然に良くなります)
 
そのため、治療せずに経過観察することが多いです。ハイリスクのHPVに感染している場合には4~6カ月ごと、感染していない場合には1年ごとに経過を診ます。
 
ご希望の方には、「フェノール」という薬品を月に1回塗布する治療法も行っています。
 
8割の方が半年ほど、残りの2割の方が1年ほど、平均すれば4ヶ月ほどで正常に戻る治療法です。
 
重い副作用もなくできる治療法ですので、ご希望の方は出血していない時に院長外来をご予約の上、ご来院ください。
(妊娠への影響が不明の為、妊活中の方は治療できません)
 
 
 

中等度異形成

40%の方は1~2年以内に自然に良くなり、20%の方が高度異形成に進みます。ハイリスクのHPVに感染している場合には3カ月ごと、感染していない場合には半年ごとに経過を診ます。
 
経過を診るのが大変な方や、長期間病変が続く方、希望が強い場合には、「レーザー蒸散術」が適応となります。
 
レーザー蒸散術とは
 
 
 

高度異形成

この場合は、中には癌が含まれている可能性も出てくるため、治療対象となってきます。
 
治療法には、大きく分けて「円錐切除」と「レーザー蒸散」の二つに分かれます。(高度異形成の方はフェノール療法に対応していません)
 
円錐切除では、将来的な妊娠時の早産リスクが上がる可能性があり、妊娠希望のある方はレーザー蒸散がお勧めです。
(病変部が全て確認できない場合はレーザー蒸散が行えません)
 
当院ではレーザー蒸散のみ対応しています。
 
レーザー蒸散を検討されている方は、治療の説明や治療前の採血が必要なため、WEB予約よりご予約下さい。
 
レーザー蒸散について
 

子宮筋腫を指摘された

 
女性の3割は持っていると言われる「子宮筋腫」 
 
自覚症状は全くないのに、健康診断で見つかることもあります。
子宮筋腫にとって最も大切なことは、「大きさ」と「位置」です。

子宮筋腫が10cm近い大きさになってしまうと、お腹の上から直接触ってもわかったり、便秘がちになったり、トイレが近くなることもあります。
 
一方で、2~3cmの子宮筋腫であっても、位置によっては、生理の量が非常に多くなり、貧血症状が進むこともあります。
 
具体的な治療法についてはこちらをご覧ください。
 
子宮筋腫について

生理中でも診察可能なので、ご都合の良い時にWEB予約からご予約の上、ご来院ください。
 
基本的には内診の検査となりますが、ご希望があればお腹の上からの超音波検査や、MRI検査にすることも可能ですので、診察時にお申し出ください。
 

卵巣腫瘍を指摘された

 
卵巣は比較的腫れやすい臓器です。
 
2~3cmの腫れであれば、自然に無くなることも多いのですが、徐々に大きくなることもあるので、経過を診る必要があります。
 
5~6cmに腫れてくると、卵巣腫瘍が一定の方向に回転して捻じれてしまい、非常に強い腹痛から緊急手術となる可能性があるので、ある程度の大きさになるようであれば、手術を検討する必要がでてきます。
 
 
生理中でも診察可能ですので、WEB予約からご予約の上、ご来院ください。
 
・検査方法
経腟エコー(経腹エコー、MRIも可能なので診察時にご相談ください)
 
 

卵巣腫瘍の種類

 

チョコレート嚢腫

 
卵巣の中に古い血液が溜まる状態で、子宮内膜症の一つです。強い生理痛の原因となったり、生理以外でも腹痛、排便痛、性交痛の原因となる事があります。
 
ピルやジエノゲストと言った内服薬で改善することも多いのですが、大きさや症状によっては手術が必要になる事もあります。
 
子宮内膜症そのものは年数とともに悪化することが多く、不妊症の原因になることもあるので、生理痛があったり、チョコレート嚢腫が認められる場合には、継続して治療していくことがお勧めです。
 
ピルやジエノゲストなどの内服薬でチョコレート嚢腫を縮めることは可能ですが、完全に無くすことは非常に困難なため、年単位で内服し、妊娠希望が出てくればいったん中止、出産後もしばらくすれば再開する、というのが理想的な対応方法になります。
 
 

皮様嚢腫(デルモイド・奇形腫)

 
腫瘍の中に歯や髪の毛が入ったものです。自然に縮むことはなく、薬で治療することもできません。徐々に大きくなる可能性が高いので、いずれ手術が必要になる事が多いです。
 

カンジダを指摘された

 
痒みの原因として、カンジダという菌(白い塊のようなおりもの)に感染している可能性が考えられます。
 
カンジダに関しては、一度治っても繰り返しやすいので、その都度の治療が必要になります。
 
ひどくなると、デリケートゾーンが真っ赤に荒れてしまい、痛みを伴いますので、早めに受診してください。
 
初診の段階で治療薬を処方します。 
 
また、再発予防のための乳酸菌も取り扱っていますので、ご相談ください。
 
カンジダについて

頸管ポリープを指摘された

 
子宮の出口の部分に小さなポリープができることがあります。不正出血の原因になる事があり、ごくまれに悪性の場合もあるので、見つけた段階で切除して、顕微鏡で見る詳しい検査を行います。
 
よほど大きなポリープでもなければ、外来で簡単に切除できるので、ご予約の上、ご来院ください。(生理中でも大丈夫です)
 
ポリープを切除するのは「子宮頚管ポリープ切除術」というものになります。顕微鏡で調べる「病理検査」とあわせて、3割負担で8,750円ほどですが、民間の医療保険で支給対象となる事も多いので、該当する保険があれば保険会社にお問い合わせください。