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HPV(ヒトパピローマウイルス)検査・ワクチン|東日本橋レディースクリニック

婦人科 / 感染症・予防

HPV(ヒトパピローマウイルス)
検査・ワクチン

HPVは子宮頸がんの主な原因となるウイルスです。
感染しても症状がないことが多く、定期的な検査と
ワクチン接種による予防が重要です。

HPVとは

HPV(Human Papillomavirus:ヒトパピローマウイルス)は、 性的接触によって感染するウイルスで、性交経験のある女性の多くが 一生のうちに一度は感染すると言われています。

HPVには100種類以上の型があり、そのうちの一部が 子宮頸がんや外陰がん・膣がん・肛門がんなどの原因となります。 また、一部の型は尖圭コンジローマ(性器いぼ)の原因にもなります。

HPVに感染しても、多くの場合は症状がなく、 自覚症状だけでは感染に気づくことができません。 定期的な子宮頸がん検診とHPV検査が早期発見のカギとなります。

📌 HPVは非常に一般的なウイルスです

性交経験のある方であれば、男女問わず感染する可能性があります。 感染したことは「異常」ではなく、 定期的な検査と適切な対応が大切です。

感染経路

HPVは主に性的接触(性交・オーラルセックス・スキンシップなど)によって感染します。 コンドームはある程度リスクを下げますが、 皮膚や粘膜の接触で感染するため、完全な予防にはなりません。

🔴 主な感染経路

性的接触(性交・オーラルセックスなど皮膚・粘膜の接触)

🟡 コンドームの効果

感染リスクを下げる効果はあるが、皮膚接触があるため完全予防にはならない

🟢 ワクチンの効果

感染前に接種することで高リスク型HPVへの感染を高確率で予防できる

⚠️ パートナーがいる場合・過去にいた場合もリスクがあります

現在パートナーが一人であっても、過去の性交渉でHPVに感染している可能性があります。 また、パートナーの男性も感染している場合があり、 男性にはHPV検査がないため、女性側の定期検診が重要です。

HPVの型と子宮頸がんリスク

HPVには100種類以上の型があり、大きく「高リスク型」と「低リスク型」に分けられます。 子宮頸がんのほぼ100%にHPVが関与しており、 特にHPV16型・18型が子宮頸がんの約70%を占めます。

分類 主な型 関連する疾患
高リスク型 16型・18型・31型・33型・45型・52型・58型など 子宮頸がん・外陰がん・膣がん・肛門がん・中咽頭がんなど
低リスク型 6型・11型など 尖圭コンジローマ(性器いぼ)・再発性呼吸器乳頭腫症など

📌 日本人に多い型は16・18型だけではありません

日本人女性の子宮頸がんでは、16型・18型に加えて 52型・58型の割合が欧米より高いことが知られています。 9価ワクチン(シルガード9)はこれらの型もカバーしています。

HPVの増減と持続感染

HPVは感染後に「排除される」のではなく、 体内でウイルス量が増えたり減ったりを繰り返します。 一時的にウイルス量が減少して検査で検出されなくなることがありますが、 それはHPVが消滅したわけではありません。

その後、免疫力の低下や加齢・喫煙などをきっかけに 再びウイルス量が増加し、検査で陽性となることがあります。

そのため、一度「陰性」になっても安心せず、 定期的な子宮頸がん検診・HPV検査を継続することが重要です。

状態 意味 対応
HPV検査:陽性 現在ウイルス量が検出レベルにある 細胞診の結果と合わせて経過観察・精密検査を検討
HPV検査:陰性 現時点でウイルス量が検出レベル以下 安心せず定期検診を継続(再上昇の可能性あり)
異形成(CIN1〜3)へ進行 ウイルスが持続的に作用し細胞に異常が生じた状態 コルポスコープ・組織診・治療検討
子宮頸がんへ進行 さらに細胞の悪性化が進んだ状態 手術・放射線・化学療法など

📌 喫煙・免疫低下はウイルス量増加のリスクを高めます

喫煙・過労・ストレス・免疫抑制剤の使用などにより免疫機能が低下すると、 一時的に抑えられていたHPVのウイルス量が再び増加することがあります。 禁煙や生活習慣の改善は、HPVのコントロールにも重要です。

HPV検査について

HPV検査は、子宮頸部の細胞を採取し、 高リスク型HPVのDNAが検出されるかどうかを調べる検査です。 検査方法は、子宮頸がん検診(細胞診)と同じです。

検査の種類 内容 対象
HPV単独検査 高リスク型HPVの有無を調べる 子宮頸がん検診と合わせて受けたい方
細胞診+HPV同時検査 細胞の異常とHPV感染を同時に確認 より精度の高い検診を希望する方
HPV遺伝子型判定 どの型のHPVに感染しているか特定 16型・18型など高リスク型の確認が必要な方

⚠️ HPV検査は子宮頸がん検診の代わりにはなりません

HPV検査でウイルスが検出されなくても、 細胞にすでに異常が生じている場合があります。 細胞診(子宮頸がん検診)とHPV検査を組み合わせることで、 より正確な評価が可能です。

📌 検査費用について

HPV検査は自由診療(自費)となります。 細胞診と同時に行う場合の費用については、 受診時にお気軽にお問い合わせください。

HPVワクチン(シルガード9)

HPVワクチンは、子宮頸がんの原因となる高リスク型HPVへの感染を予防するワクチンです。 現在日本で接種できる9価ワクチン「シルガード9」は、 子宮頸がんの原因の約90%をカバーする型(6・11・16・18・31・33・45・52・58型)に対応しています。

ワクチンは感染前に接種することで最大の効果を発揮します。 すでに性交経験がある方でも、感染していない型への予防効果が期待できるため、 接種を検討する価値があります。

項目 内容
ワクチン名 シルガード9(9価HPVワクチン)
対象年齢 定期接種:小学6年生〜高校1年生相当の女性
キャッチアップ接種:1997年4月2日〜2008年4月1日生まれの女性(〜2025年3月末)
任意接種:上記以外の方も自費で接種可能
接種回数 15歳未満で接種開始:2回(0・6ヶ月)
15歳以上で接種開始:3回(0・2・6ヶ月)
予防効果 子宮頸がんの原因となるHPV型の約90%をカバー
注意点 すでに感染している型には治療効果はなく、予防効果のみ

⚠️ ワクチン接種後も検診は必要です

シルガード9はすべての高リスク型HPVをカバーするわけではありません。 また、すでに感染しているHPVには効果がないため、 ワクチン接種後も定期的な子宮頸がん検診を継続することが重要です。

📌 男性へのワクチン接種について

HPVは男性にも感染し、肛門がん・中咽頭がん・尖圭コンジローマなどの原因になります。 日本では2023年より男性への定期接種は行われていませんが、 自費での任意接種は可能です。パートナーへの感染予防としても有効です。

受診の流れ

当院でのHPV検査・ワクチン接種の流れをご説明します。 初めての方もお気軽にご来院ください。

  1. ご来院・受付
    受付にて「HPV検査を受けたい」「ワクチン接種を希望する」とお伝えください。 初診の方は問診票をご記入いただきます。
  2. 問診・診察
    医師が現在の症状・既往歴などをお伺いします。 ご不安なことは何でもご相談ください。
  3. 検査(HPV検査・細胞診)
    内診台にて子宮頸部の細胞を採取します。 痛みはほとんどなく、数分で終わります。
  4. 結果説明
    検査結果は約1〜2週間後にご来院いただき、 医師よりご説明します。 結果に応じて次のステップ(経過観察・精密検査・治療)をご提案します。
  5. ワクチン接種(希望者)
    接種当日は体調を確認し、問題がなければ接種を行います。 接種後は院内で15〜30分ほど経過観察をお願いします。

よくあるご質問

HPV陽性と言われましたが、どうすればいいですか?
HPV陽性は「がんになる」ということではありません。 現時点でウイルス量が検出レベルにあることを意味します。 細胞診の結果と合わせて、医師が経過観察や精密検査の必要性を判断します。 ウイルス量は増減を繰り返すため、定期的な検査を継続することが大切です。
以前HPV検査が陰性でしたが、また検査は必要ですか?
はい、定期的な検査の継続をお勧めします。 HPVは一度検出されなくなっても、消滅したわけではなく、 ウイルス量が検出レベル以下に減少しているだけの場合があります。 免疫力の低下などをきっかけに再びウイルス量が増加し、 陽性となることがあるため、継続的な検診が重要です。
性交経験がありますが、今からワクチンを接種する意味はありますか?
はい、意味があります。 HPVには多くの型があり、すべての型にすでに感染しているわけではありません。 まだ感染していない型に対しては、ワクチンによる予防効果が期待できます。 特に高リスク型(16・18・31・33・45・52・58型など)への予防効果は重要です。 ただし、すでに感染している型への治療効果はないため、 接種後も定期検診の継続が必要です。
パートナーにもHPVが感染しますか?
はい、HPVは男女ともに感染します。 男性に感染した場合、尖圭コンジローマ・肛門がん・中咽頭がんなどの原因になることがあります。 ただし、現在日本では男性向けのHPV検査は一般的ではないため、 女性側が定期検診を受けることが重要です。 パートナーの男性も泌尿器科・皮膚科などでご相談いただけます。
子宮頸がん検診とHPV検査は何が違いますか?
子宮頸がん検診(細胞診)は、子宮頸部の細胞を採取して 細胞の形態的な異常(がん細胞・異形成細胞など)を調べる検査です。 HPV検査は、同じく子宮頸部の細胞を採取し、 高リスク型HPVのDNAが存在するかどうかを調べる検査です。 どちらか一方だけでなく、両方を組み合わせることでより正確な評価が可能です。
HPVに感染すると必ず子宮頸がんになりますか?
いいえ、HPVに感染しても必ずしも子宮頸がんになるわけではありません。 ただし、HPVが持続的に作用し続けることで、 子宮頸部の細胞に異常(異形成)が生じ、 長期間にわたって進行するとがんに至ることがあります。 定期的な検診によって異形成の段階で発見・対処することが、 がんへの進行を防ぐうえで非常に重要です。