不眠症
なかなか眠りにつけない「入眠障害」や、途中で目が覚めてしまう「中途覚醒」と、不眠症の中でも様々な状態があります。
一般的には、いわゆる「睡眠薬」で対応することが多いのですが、それ以外の日常生活で工夫できる点もたくさんあるため、そちらをご紹介したいと思います。
重たい布団の使用
一般的には羽毛布団など、非常に軽い布団が好まれる傾向があるのですが、不眠症に関しては、5㎏以上する重たい布団が効果的なことがあります。
重たい布団の効果
不眠症に対する布団の効果~公式ブログより
120人を対象に8kgの重たい布団を試してもらったところ、1か月後に不眠症のスコアが半減していた人が6割、不眠症が改善していた人が4割に達していました。
中には、8㎏では重すぎるので6㎏に変えた人や、重たすぎて通常の布団に戻した人もいましたが、不眠症が改善する割合は非常に高く、試してもらう価値は十分あると思います。
重たい布団自体は、楽天やAmazonなど様々なネット通販で購入可能なので、評価欄も参考に選んでみてください。
睡眠日誌~認知行動療法
多くの不眠症では、「布団に入ったのに全然眠れない」ことから、入眠後の睡眠の質も下がってしまい、途中で目が覚めてしまうことにもつながっています。
その状態を繰り返してしまうことで「布団に入っても眠れない」という意識が根付いてしまい、余計に不眠症が悪化していく結果に。
この「布団に入っても眠れない」という「認知状態」を改善していく方法が、認知行動療法となります。
実際に、睡眠薬では不眠症が改善したのが2割前後だったのに対し、認知行動療法を行うことで、改善率が4割に達した、というデータも。
認知行動療法による効果~公式ブログ
認知行動療法
1.まずは「布団に入った時間」と「眠りに落ちた時間」、「起床時間」について1週間ほど睡眠日誌を付けましょう。
眠りに落ちた時間は、厳密にはわからないので、おおよその時間で大丈夫です。
起床時間に関しては、仕事の都合など、特別な事情がなければ、極力同じ時間に起きるようにしてください。
2.睡眠日誌を振り返ってみて、布団に入っている時間が7時間、実際に眠れている時間が5時間だった場合、布団に入る時間を少なくする必要があります。
5時間に15~30分を加えた時間になるように、布団に入るようにしてください。言い換えれば、布団に入る時間を遅くして、少し夜更かしをしてもらうことになります。
3.上記の方法で再び1週間ほど睡眠日誌を付けて、布団に入る時間と実際に眠れている時間の差が少なくなっていることを確認します。
4.実際に眠れている時間より、15~30分ずつ布団に入る時間を延ばしていく事で、眠れている時間と睡眠の質を改善していきます。
注意点
・眠る2~3時間前に入浴しましょう
入浴により上がった体温が、2~3時間で下がり始める時に眠気が出てきます。入浴直後は眠気が覚める事が多いので、布団に入る直前の入浴は控えましょう。
・お酒やコーヒーは控えめに
アルコールにより睡眠の質が下がったり、日中に飲んだカフェインが夜間の覚醒に繋がる事も。夜間だけではなく、昼間に飲むものも見直してみましょう。
・自然光による目覚めを
生活リズムが午前中の起床であれば、できれば寝室のカーテンを少し開けて、起床時に日光が入るようにしましょう。