LEGH
子宮は、大きく分けて「子宮体部」と「子宮頸部」の二つに分類されます。
そのうち、子宮頸部に出来る病変として「LEGH」というものがあります。
これは、比較的新しい疾患概念で、日本語では「分葉状頸管腺過形成」という良性疾患になるのですが、超音波検査にて、子宮頸部に多発する嚢胞(超音波にて黒く抜けて見える袋)として見つかります。
LEGHのように、子宮頸部に多発する病変として、LEGHの他に「ナボット嚢胞」と「GAS(胃型粘液性癌)」があります。
ナボット嚢胞 |
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粘液が溜まって嚢胞を作る子宮頸部の良性疾患です。
GAS(胃型粘液性癌) |
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胃が産生する粘液を分泌する、非常に稀な悪性腫瘍です。LEGHは良性腫瘍ですが、そのごく一部がGASに進展する可能性も指摘されているため、注意が必要です。
検査方法
経腟超音波で子宮頸部の嚢胞として見つかることが多いです。
良性腫瘍であるLEGHと、ごく稀な悪性腫瘍であるGASの鑑別が非常に大切です。嚢胞近くの細胞をブラシで採取する頸管細胞診と、必要に応じてMRI検査を追加します。
LEGHが疑われる場合には、3~6か月ごとに細胞診の変化がないか、超音波上の所見が変わらないかフォローしていきます。