東日本橋レディースクリニック

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産後うつ

 

出産後に起きる代表的なこころの病気が「産後うつ」です。
 
産後数週間から起こりやすく、多くの場合は産後36ヵ月以内に発症します。
 
症状としては
 
・気分が落ち込む
 
・自分を責めてしまう
 
・食欲がなくなる
 
・眠れない
 
のように、一般的なうつ病の症状と似ています。
 
それ以外に、赤ちゃんに対する愛情が抱けなくなる場合もあります。
 

出産後、1020%程度のお母さんが産後うつの症状を感じているといわれています。
 
 
数値で評価する方法として、EPDSというスコアがあります。

 

EPDS

EPDS

 

各項目を0~3点で評価し、合計スコアで9点以上だと産後うつのリスクが高いと言われています。
(8点以下であれば産後うつではない、という絶対的なものではなく、あくまで目安となります)
 
また、産後の貧血があると産後うつのリスクが1.63倍になる、という報告もあります。
 
産後うつと貧血の関係~公式ブログ
 
また、甲状腺ホルモンのバランスが崩れていると、倦怠感など産後うつに似た症状が出ることがあり、産後うつによる症状と思う前に、血液検査で貧血や甲状腺のチェックがお勧めです。
 
 
妊娠中に指摘されるものとしては、妊娠糖尿病があると、産後うつのリスクが1.59倍になる、という報告もあり、妊娠中に妊娠糖尿病を指摘された方は、産後うつに対して、事前に周囲の理解を得ておくことも大切になります。
 
産後うつと妊娠糖尿病の関係~公式ブログ
 
 
 

対策

  • 自分の落ち込んでいる状態や気持ちを理解してもらう
  • 家族や周囲の人に赤ちゃんの世話をしてもらう
  • 家事を代わってもらう

 
周囲のサポートに頼る事は非常に大切で、お住いの自治体が整備していることもあります。
 
例えば中央区では、以下のようなサポートシステムがあります。
 
産後ケア事業~東京都中央区
 
 
 
その他の対策として、ビタミンDのサプリで産後うつの症状が改善した報告もあります。
 
産後うつとビタミンDの関係~公式ブログ
 
こちらの報告では、ビタミンDを隔週で50,000IUという量を摂取することで、産後うつのスコアが改善したことが示されています。
 
ビタミンDの摂取量ですが、一日上限が100μg=4,000IUと規定されています。
 
ビタミンDの働きと一日摂取量について
 
そのため、隔週とはいえ、50,000IUというのは非常に量が多くなってしまうのですが、規定量を守ってビタミンDサプリを摂取してもらうのは、一つの対策になりうるかと思います。