子宮内膜ポリープ
子宮の奥にある子宮内膜という部分にポリープができる事があります。
不正出血の原因となったり、不妊の原因となる事があるため、必要に応じて手術して摘出する必要があります。
超音波検査にて疑わしい所見があったとしても、次の生理の際に一緒に剥がれ落ちて無くなる事もあるため、複数回の検査にてポリープの有無を確認していきます。
検査方法
経腟超音波で見つかることが多いです。
治療方法
内服薬などは効果がないため、手術で摘出します。
具体的な治療法はこちらをご覧ください
内膜ポリープ切除術について
子宮内膜ポリープとはどのような病気ですか。子宮筋腫とは何が違うのですか。
子宮内膜ポリープは、子宮の内側を覆っている子宮内膜という粘膜の一部が過剰に増殖し、キノコやイボのように突出した良性の腫瘍です。一方、子宮筋腫は子宮の壁を作っている筋肉から発生する硬いコブのような腫瘍です。どちらも良性の病気ですが、発生する組織の場所や性質が異なります。
子宮内膜ポリープができる原因は何ですか。
はっきりとした原因はまだ完全には解明されていませんが、女性ホルモンであるエストロゲンの刺激が関係していると考えられています。エストロゲンの作用によって子宮内膜が厚くなる際に、局所的に増殖が止まらなくなることでポリープが形成されます。そのため、生理がある世代の女性によくみられますが、閉経後の女性にできることもあります。
どのような症状がありますか。自覚症状がないこともありますか。
最も多い症状は、生理ではない時期に出血する「不正出血」や、生理の期間が長引く、経血にレバーのような血の塊が混ざるといった症状です。しかし、ポリープが小さいうちは全く症状が出ないことも珍しくありません。自覚症状がないまま、妊活中の不妊検査や、人間ドックなどの婦人科検診(超音波検査)で偶然発見されるケースも多数あります。
子宮内膜ポリープがあると妊娠しにくくなりますか(不妊症の原因になりますか)。
はい、不妊症の原因になることがあります。ポリープがある程度の大きさであったり、受精卵が着床する場所にぴったりできてしまったりすると、受精卵の着床を物理的に妨げてしまいます。また、子宮内で局所的な炎症を引き起こし、着床しにくい環境を作ってしまうため、不妊症のリスクを高める要因になります。
ポリープががん(悪性腫瘍)化することはありますか。
子宮内膜ポリープの多く(約99パーセント以上)は良性であり、過度に心配する必要はありません。ただし、ごくまれ(1%未満)に悪性(子宮内膜がん・子宮体がん)の成分が含まれていることや、がんがポリープのような形をして生えてくることがあります。特に、閉経後に新しくできたポリープや、不正出血が続く場合、サイズが大きい場合は悪性の可能性を考慮して慎重に検査する必要があります。
どのような検査で見つけることができますか。
まずは婦人科の基本である「経腟超音波(エコー)検査」を行います。これにより子宮の中の突起物を確認します。さらに詳しく調べるため、子宮の中に生理食塩水を注入してエコーで見やすくする「ソノヒステログラフィー」や、胃カメラのように細い内視鏡を子宮の入り口から挿入して直接内部を観察する「子宮鏡検査」を行うことで、ポリープの数や大きさ、位置を正確に診断できます。
見つかったポリープは、必ず手術で切除しなければいけませんか。
いいえ、すべてのポリープをすぐに切除する必要はありません。大きさが1センチメートル未満で、不正出血などの症状がなく、将来の妊娠も希望していない(またはすでに閉経している)場合は、治療を行わずに定期的なエコー検査で経過観察とすることがあります。小さなポリープであれば、生理のときにはがれ落ちて自然に消滅することもあります。
手術が必要になるのはどのような場合ですか。
手術が推奨されるのは、何度も不正出血を繰り返して貧血の原因になっている場合、ポリープのサイズが大きく自然消滅が期待できない場合、そして「妊娠を希望している場合」です。不妊治療中の方は、ポリープを切除することで子宮内の環境が改善し、その後の着床率や妊娠率が大幅に向上することが分かっています。
ポリープの手術はどのように行いますか。入院は必要ですか。
手術は「子宮鏡下手術」という方法で行うのが一般的です。腟から細い内視鏡(子宮鏡)を挿入し、画面でポリープを確認しながら、根元から安全に切除します。お腹を切る必要がないため体に傷は残りません。当院では、日帰り手術にて治療しています。
手術で切除した後、再発することはありますか。
子宮内膜ポリープは、手術で根元からきれいに切除した場合でも、ある程度の確率で再発することがあります。これは、子宮内膜全体が女性ホルモンの影響を常に受け続けているためです。そのため、手術が終わった後も定期的に婦人科を受診し、エコー検査などで再発がないかチェックを受けることが推奨されます。
※当院の子宮内膜ポリープに関する診療、検査および治療方針は、日本産婦人科医会などの各種ガイドラインや医学的根拠に準拠しています。患者様のライフステージ(挙児希望の有無など)に合わせ、最適な医療を提供しています。より詳細な専門情報や医学的解説につきましては、日本産婦人科医会の公式ページをご参照ください。
子宮頸管ポリープ
腟の奥にある子宮腟部という部分にポリープという出来物ができる事があります。
不正出血の原因となる事があるため、手術して摘出する必要があります。
検査方法
頸がん検診などで見つかることが多いです。
治療方法
外来にて、内診台に上がっていただき、ポリープを切除します。痛みはほとんどありませんが、痛みが強い場合には局所麻酔を行います。
費用
頸管ポリープ切除術・病理検査:3割負担にて約8,000円
(初診料・再診料は別途)
(多くの民間保険で給付の対象となるため、保険会社にご確認下さい)
妊娠と頸管ポリープの関係
妊娠初期の検査で頸管ポリープが見つかることはよくあります。
これに関しては、切除したほうがいいのか、切除しないほうがいいのか、はっきりとしたデータがないのが実情です。
ただ、妊娠中に頸管ポリープがあると早産リスクが上がる可能性は指摘されているため、日ごろの健診で頸管ポリープが見つかった場合には、以降の妊娠に備えて、早い段階で切除しておいたほうがよいでしょう。
子宮頸管ポリープとはどのような病気ですか。子宮内膜ポリープとの違いは何ですか。
子宮頸管ポリープは、子宮の入り口にあたる子宮頸管の粘膜が局所的に増殖し、細長いキノコやイボのように突き出てくる良性の腫瘍です。一方、子宮内膜ポリープは子宮のさらに奥(子宮体部)にある内膜にできるものです。どちらも良性ですが、発生する場所が異なり、子宮頸管ポリープは婦人科の内診で医師が直接目で確認できる位置にあります。
子宮頸管ポリープができる原因は何ですか。
はっきりとした原因は分かっていませんが、女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)の影響や、子宮頸管の局所的な慢性炎症、あるいは出産や流産などの刺激が関係していると考えられています。30代から50代の出産経験のある女性に比較的多く見られるのが特徴です。
どのような症状がありますか。自覚症状がないこともありますか。
ポリープはとても柔らかく血管が豊富に集まっているため、少しの刺激で出血しやすい性質があります。そのため、性交時や激しいスポーツの後、あるいは排便で力んだときなどに鮮血の「不正出血」がみられることが代表的な症状です。また、おりものの量が増えたり、茶色いおりものが混ざることもあります。しかし、まったく症状が出ず、婦人科検診で初めて指摘されるケースも多々あります。
子宮頸管ポリープがあると妊娠しにくくなりますか(不妊症になりますか)。
基本的には不妊症の直接的な原因になることはまれです。ただし、ポリープが非常に大きく育ってしまい、子宮頸管を物理的に完全に塞いでしまっているような特殊なケースでは、不妊の要因になることがあります。不妊治療中の方で発見された場合は、念のため事前に切除することが一般的です。
妊娠中に子宮頸管ポリープが見つかった場合、どうすればいいですか。
妊娠中は子宮頸管の血流が非常に豊富になるため、ポリープからの出血頻度が高くなります。切除するかどうかは、サイズや出血の状態、妊娠週数によって医師が慎重に判断します。小さなものであればそのまま経過観察することもありますが、出血が続いて切迫流産・切迫早産の兆候と区別がつきにくい場合や、感染源になるリスクがある場合は、妊娠初期から中期にかけて安全に切除手術を行うこともあります。
ポリープががん(悪性腫瘍)化することはありますか。
子宮頸管ポリープの約99パーセント以上は良性であり、過度に心配する必要はありません。ただし、極めてまれに「悪性腫瘍(子宮頸がん)」の成分が混ざっていることや、がんそのものがポリープのような見た目をして生えてくることがあります。そのため、良性のように見えても、切除したポリープは必ず顕微鏡で調べる病理検査(がんの精密検査)へ提出して最終確認を行います。
どのような検査で見つけることができますか。
婦人科の外来で行う通常の「視診(内診)」で簡単に見つけることができます。子宮の入り口から腟の中に飛び出しているため、医師が診察用の器具を入れるだけで直接目で確認できます。根元がどこにあるかを詳しく診るために、経腟超音波(エコー)検査をあわせて行うこともあります。
ポリープは必ず切除しなければいけませんか。
自覚症状がまったくなく、サイズも数ミリメートル程度と非常に小さい場合は、治療を行わずに定期的な経過観察とする場合もあります。しかし、不正出血を何度も繰り返している場合、おりものの異常がある場合、あるいは大きさが1センチメートルを超えているような場合は、出血の不安を取り除き、悪性ではないことを確実に確認するために切除をおすすめします。
ポリープの切除手術はどのように行いますか。痛みはありますか。
子宮頸管ポリープの切除は、外来の診察室で「日帰り(その場の処置)」で行うことができます。ポリープの根元を専用のペアンという器具で掴んでねじり切るか、電気メスなどで切除します。ポリープ自体には神経が通っていないため、切除の瞬間に強い痛みを感じることはほとんどなく、麻酔も必要ありません。処置にかかる時間は数分程度です。
手術で切除した後、再発することはありますか。処置後の注意点はありますか。
きれいに切除できた場合でも、ポリープを発生させやすい体質や炎症などの環境があると、別の場所に新しく再発することがあります。切除した当日は、激しい運動、飲酒を控えてください。また、数日から1週間ほどは少量の出血が続くことがあります。完全に止血するまでは性交渉を控える必要があります。
※当院の子宮頸管ポリープに関する診療、検査および切除方針は、日本産婦人科医会などの各種ガイドラインや医学的根拠に準拠しています。外来での安全な日帰り切除と、確実な病理組織検査を行い、患者様の安心をサポートしています。より詳細な専門情報や医学的解説につきましては、公益社団法人 日本産科婦人科学会の公式ページをご参照ください。